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 ある昼下がり。今日は特に何事もなく、普通に過ごせるなと思っていたのに…。
 君に会ってしまったのが運のつきだったんだ。
 「次のソルジャーのことだが…。」
 ああ、そういう変な話は僕以外にしてよね!
 「見つかったの?それはよかったね。」
 「何を言っている?君に決まっているだろう?」
 この期に及んで何を言っているんだよ!
 そう叫びたい気持ちを抑えて、しかしやっぱり抑え切れなくて。
 「冗談じゃない!
 前から言ってるとおり、君の後なんて絶対やだ!」
 「なぜ?」
 なぜって、君が言うのか、君が!
 「だって、否応なしに比べられるから!」
 「比べられてもいいじゃないか。君には君のよさがあるんだから。」
 「僕のよさ?無鉄砲で無計画なところ?」
 「…どうしてそんなにひねくれた言い方をするのかな。」
 ひねくれたくもなるよ。
 君の後継?冗談でもやめてほしい。
 眉目秀麗、頭脳明晰、冷静沈着。君は絵に描いたような指導者で、欠けてるところって言ったらその妙な性格くらいじゃないか!それも、前に並べた四文字熟語がカバーして余りあるって言うのに!
 「誉めるわけじゃないけど、君は評価高すぎなんだよ。
 そんな後釜に座ってみなよ、何やっててもダメだって言われるのが目に見えてるじゃないか!」
 「それは気にしすぎだ。」
 そりゃ君は気にすることなんかないだろうけど!
 「君は初代だから二代目の苦労が分かんないの!」
 「しかし、君以外適任者がいないんだから…。」
 今度は適任者と来るし!タイプ・ブルーだから有無を言わせないってワケ?
 ああ、それよりも何よりも!
 「大体、何で君はそんなに慌てて後継者を決めようとするんだよ!」
 「それは、僕の寿命が…。」
 「死んでもいないくせに、そういう縁起でもないことしないでくれる?」
 「死んでからでは決められない。」
 言うと思ったよ。突っ込むところにはしっかり突っ込んでくれるし!
 「だからさ!
 君が死ぬまで僕が生きてる保障なんてどこにもないのに、後継者に指名するなんておかしいよ!」
 「…何をそんなに怒っている…?」
 本気で分からないの?君は…。
 「とにかく!
 指名するなら他の人にして。僕は絶対やだから!」
 「ジョミー!?」
 これ以上話していても平行線だから、さっさとテレポートすることにした。あまり長く話を聞いていると、丸め込まれそうだし!
 後継者だなんて。
 「まるで死に急いでるみたいじゃないか…。」
 君がいて、僕がいて。
 ずっとこうしていたいのに…。
 
 
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        | 拍手連載!本当に番外編ばっかり出てくるし…。このジョミーって原作を想像して書いてます、ビジュアル的にはアニメのほうを推したいところですが! |   |