|     「ねえ、キム。」ソルジャー・ブルーとグランパとどっちが好き?
 そう聞いてみたら、キムは変な顔をした。
 「トォニィ。お前それリオにも聞いたろう。
 何だってそんなこと聞いてまわってんだ?」
 あれれ、リオから話聞いてたんだ。
 でも、僕はグランパが一番だって証明しなきゃいけないんだから!
 「そんなことどうだっていいでしょ、キムはどっちが好きなの?」
 「そんなもん、ソルジャー・ブルーに決まってるだろ。ジョミーなんかじゃ比べ物になんねーよ。」
 がああああん!
 ここまではっきりソルジャー・ブルーを支持されたのは初めてで、トォニィはショックのあまり泣きそうになった。
 そっ、そんなぁ…。
 「ソルジャー・ブルーに比べれば、ジョミーの奴人気ないだろ?」
 それなのに、キムは楽しそうに笑っている。
 「そ、そんなこと、ないもん!」
 涙声になりそうだったけど、僕グランパのためにがんばるもん!ママだって僕だって、グランパのこと大好きだもん!
 「だからさ、俺が一票入れてやるよ、ジョミーに。」
 ところが。キムは依然笑顔のままそう言った。
 「え…?」
 「このまま一票も入らなかったら、いくらジョミーでもかわいそうだしさ、俺はジョミーのほうがいいってことにしといてやるよ。
 あ、これジョミーには内緒だぜ。匿名希望って奴だ。じゃあな、トォニィ。」
 う…。
 素直に喜べないけど、とりあえずこれでママと僕とキムがグランパの味方なんだよね。
 うん、そうなんだ!なんか元気が出てきた!!
 よーし、これからもがんばるぞー!
 
 
 
 
      
        | キム編でーす!もっとジョミーと仲良くしているシーンがあればよかったなあ…。 |   |