|    「とても強くて優しくて、闇夜を照らす月のような冴えた美しさを持つ人」 
      一度だけ、ソルジャー・ブルーってどんな人?ときいたとき、グランパは遠い目をしてこんなことを言っていた。そんなに焦がれるような表情のグランパは今まで見たことがなかった。
 その人はどうしているの?ときくと、今は静かに眠っているんだよとだけ答えてくれた。
  長老たちだけでなく、グランパまでもがソルジャー・ブルーのことを誉めるから、僕はちょっと腹が立った。グランパだって、強くて優しくて、お日様みたいに輝いているよ!僕はグランパが一番好きだよ!
 そう叫んだら、グランパは笑顔を浮かべた。
 ありがとう、トォニィは優しい子だね。
  だってそうだよ。僕はグランパ以上に素敵な人を知らない。グランパに会うと、ママに叱られて悲しかったことも、友達と喧嘩して腹が立っていたことも、全部なくなってしまうんだ。それが全部あたたかい気持ちに変わってしまうんだよ。
 いるだけで、太陽みたいにみんなを照らしてくれる、僕のグランパはそんな人なんだ。
  それに、すごくかっこいいんだ!赤いマントはグランパの明るい金色の髪をさらに引き立たせていて、そのコントラストはとても目を惹く。若草色の瞳はまっすぐで、宝石みたいにすごくきれいだ。いつもきらきらと僕らを見守ってくれていて、見つめられるとすごく嬉しい気分になる。
 でも。
 マントを翻して司令室に入っていく姿は、緊張感があって凛としている。いつもは優しい瞳も、そのときばかりは近寄りがたい厳しさを帯びる。その姿から目が離せなかったけれど、全然声がかけられなくて。
 僕が怖いって言ったら、ママが、ソルジャーは私たちを守ろうとして一生懸命なのよ、と教えてくれた。どうすればトォニィたちが幸せに暮らしていけるのか、考えてくれているのよ、と。
 
 だから。
 僕はグランパの全部が大好きだよ。優しいところも、怖いところも。
 グランパ以上の人はいないんだから!
 
 
 
 
      
        | この後は、ブルーオンリーになりそうな予感なので、さっさとジョミープッシュのSSをあげました! |   |