|    僕のグランパはすごいんだ。ミュウの中で一番強い力を持っている。
 でも強いだけじゃなくて、すごくすごーく優しいんだ。
 地上に降りてきたときにはいつも僕を抱っこして、遊んでくれる。
 …抱っこして遊んでくれるのは、僕だけじゃないけどさ。
 だから僕はパパがいなくてもさびしくないんだ。
 だって、グランパがいたから、僕は生まれてこれたんだよ。
  それなのに、長老たちはいつもグランパを悪く言うんだ。僕にはよく分からない大人の話をしてさ、グランパが頼りないって言うんだ。二言目には、『ソルジャー・ブルーなら』って!
 僕、長老たちに仕返ししてやろうと思ったけど、グランパはそんなことはしなくていいって言うんだ。
 長老たちは心配してああ言ってくれているんだからって。
 グランパは僕だけに優しければいいのに、みんなに優しい。
 優しいから、僕が守ってあげなきゃ。だって、みんなグランパに甘えすぎだと思うんだ。
 僕がもっと大きければグランパの役に立てるのに…。
 そう言ったら、グランパはすごく嬉しそうに笑った。
 じゃあ、好き嫌いせずに、何でも食べないとね。大きくなれないよ?
 なんか子供扱いされているような気がするけど、グランパが笑うと、僕も幸せな気持ちになれるからいいや、と思って。
 グランパが仕返ししなくてもいいって言うから、長老たちには何もしないでおこうと思っている。
 それだけでも、グランパに感謝してもらわないと!
  それよりも、僕はその長老たちよりももっと気に入らないことがあるんだ。僕はソルジャー・ブルーがどんな人か知らない。
 けど、グランパを、ソルジャー・シンを悪く言うためにソルジャー・ブルーを引き合いに出す長老たちが憎らしくて、ソルジャー・ブルーの悪口を言ったことがあるんだ。そんな時グランパは悪口はいけないと諭した後、決まってこう言うんだ。
 「ソルジャー・ブルーは僕の尊敬している大切な人だから、トォニィにそんな風に言われたくないよ。」
 あまりにグランパが悲しそうな顔をするから、僕は結局謝ってしまうんだ。
 グランパが、そんなに尊敬している大切な人って、どんな人?
 僕よりも大切なの?
 ねえグランパ、僕早く大人になるから。
 僕だけを見ていて。
 
 
 
 
      
        | 拍手から下ろしました♪今後、トォニィのジョミーへの執着が楽しみ! |   |